介護福祉士試験の「社会の理解」が苦手なら、まずここから始める

「社会の理解」で手が止まる、という話

介護福祉士の資格取得を考えて参考書を開いたとき、「社会の理解」のページで手が止まった、という経験がある方は少なくないと思います。介護保険制度の仕組み、社会保障の歴史、生活保護法や障害者総合支援法といった関連制度の名前がずらりと並んでいて、日々の業務で使う言葉とは少し距離があるように感じてしまいます。

現場で身体介護や生活援助をしている職員にとって、目の前の利用者さんとのやり取りや記録の書き方は毎日の実践のなかで自然と身についていきます。ところが「社会の理解」は、そういう実感を伴いにくい科目です。夜勤明けで疲れた頭で条文のような文章を読んでいると、内容が頭に入ってこないまま時間だけが過ぎていく、ということもあるかもしれません。

これは特別なことではなく、多くの受験者が同じところでつまずいています。まずは「自分だけが苦手なわけではない」と知っておくことが、勉強を続けるうえでの最初の一歩になります。

制度を「暗記」ではなく「自分の仕事」とつなげる

「社会の理解」が難しく感じられる大きな理由のひとつは、制度の名前や数字を単体で覚えようとしてしまうことにあります。介護保険制度の被保険者の区分や、地域包括支援センターの役割などを、テキストに書いてある通りの言葉のまま暗記しようとすると、どうしても無味乾燥に感じてしまいます。

そこでおすすめしたいのは、制度の話を自分の職場での出来事に置き換えて考えてみることです。たとえば要介護認定の区分変更の手続きは、実際に担当している利用者さんの状態が変わったときにケアマネジャーとやり取りする場面を思い浮かべると、少し具体的になります。地域包括支援センターについても、自分の事業所が普段どんな場面で連携しているかを思い出しながら読むと、テキストの説明が少し身近に感じられるようになります。

すべての制度を自分の経験と結びつけられるわけではありませんが、「これはあの場面に関係する話だ」と思える部分を少しずつ増やしていくことで、丸暗記ではない理解に近づいていきます。制度の全体像を一度に理解しようとせず、自分の仕事と接点のあるところから広げていく、という進め方が向いている科目だと感じます。

短い時間で触れる回数を増やす

「社会の理解」のように範囲が広く、抽象的な言葉が多い科目は、一度に長時間かけて集中して覚えるよりも、短い時間でも触れる回数を増やすほうが記憶に残りやすいと言われています。休憩時間の数分、通勤の合間、勤務が終わったあとの短い時間など、まとまった学習時間が取りにくい介護職の方にとっては、この「短く、繰り返す」やり方のほうが続けやすいのではないかと思います。

そうした短時間の学習には、一問一答形式の問題に触れてみるのも一つの方法です。福ひろばラーニングでは、介護福祉士国家試験の一問一答を1,000問用意しており、20問までは無料で解くことができます。「社会の理解」の分野の問題を選んで、自分がどこでつまずくのかを確認するだけでも、テキストを最初から読み直すよりも取っかかりやすいかもしれません。間違えた問題の解説を読み、関連する部分だけをテキストで確認する、という進め方であれば、範囲の広さに気後れせずに始められます。

福ひろばラーニングは、7分で読み終わるコースを中心にした、読むかたちのeラーニングです。動画を見るための時間を確保する必要がなく、テキストベースで内容を確認できるので、勤務の合間や自宅での隙間時間にも受講しやすい形になっています。制度系の科目に苦手意識がある方は、まず一問一答で自分の理解度を確かめるところから始めてみるとよいと思います。

完璧を目指さず、部分から埋めていく

「社会の理解」を得意科目にしようと意気込みすぎると、かえって続かなくなることがあります。この科目は範囲が広いため、最初からすべてを理解しようとするより、自分が特に弱いと感じる部分だけを先に埋めていく、という進め方のほうが現実的です。

たとえば介護保険制度の基本的な仕組みはある程度理解できていても、社会保障の歴史や成年後見制度の細かい違いになると自信がない、ということはよくあります。そういう場合は、得意な部分の復習に時間をかけすぎず、苦手な部分に絞って一問一答やテキストを繰り返し確認するほうが、限られた勉強時間を有効に使えます。

また、詳しい試験制度や受験資格については年度によって変わることがあるため、詳しくは公式の案内をご確認いただくのがよいと思います。勉強の進め方そのものは、制度の細かい変更に左右されるものではないので、まずは自分のペースで「社会の理解」の苦手意識を少しずつ減らしていくことを目指してみてください。

まとめ

「社会の理解」は、多くの介護職員が苦手意識を持ちやすい科目ですが、自分の仕事と結びつけて考えたり、短時間の学習を繰り返したりすることで、少しずつ取っつきやすくなります。完璧を目指さず、弱い部分から埋めていく進め方が向いている科目です。一問一答のような短い形式から自分の理解度を確認しながら、無理のないペースで進めていってください。

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この記事の監修
監修者 塙 啓之
塙 啓之はなわ ひろゆき
株式会社はなひろ 代表取締役

介護業界で25年以上、現場・介護施設の管理者・ケアマネジャー(介護支援専門員)を経験。2013年に株式会社はなひろを設立し、福島県でデイサービスなどの介護事業所を運営。一般社団法人 全国介護事業者連盟 福島県支部 副支部長。現場と経営の両方の視点から、福ひろばラーニングの全コース・記事を監修しています。

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