障がい福祉の業務継続計画未策定減算、作って終わりにしない。研修と訓練まで含めて1%・3%を防ぐ
感染症や自然災害が起きても、障がいのある方への支援を止めないための備えが業務継続計画(BCP)です。令和6年度から、これを策定していない場合に減算がかかるようになりました。
減算率は、療養介護など5つのサービスで所定単位数の3%、その他のサービスで1%です。
「作った」だけでは要件を満たさない
BCPで最も多い誤解が、ここです。
求められているのは、計画の策定に加えて、必要な措置を講じていることです。具体的には次の3つが伴います。
- 業務継続計画の策定(感染症編・自然災害編)
- 従業者への周知と研修
- 訓練(シミュレーション) の実施
- 定期的な見直し
ひな形をダウンロードして事業所名を入れただけの計画書がキャビネットに入っている、という状態では、運営指導で「措置を講じている」とは判断されにくくなります。
訓練は机上訓練でよい
訓練というと大がかりに聞こえますが、実地の避難訓練だけを指すものではありません。机上訓練(シミュレーション)も認められています。
会議室に集まり、「日曜の朝に職員2名が発熱で欠勤したら、その日の送迎と支援をどう回すか」を、計画書を見ながら話し合う。この時間そのものが訓練であり、その記録が証拠になります。
記録に残すのは、実施日・参加者・想定した場面・話し合って決まったこと・計画のどこを直す必要があると分かったか、です。最後の項目があると、見直しの記録にもつながります。
障がい福祉ならではの想定を入れる
介護保険向けのひな形をそのまま使うと、障がい福祉の現場に合わない部分が残ります。次のような点を自事業所の言葉で書き足しておくと、実際に使える計画になります。
- 環境の変化が苦手な方への、避難先での過ごし方の配慮
- 医療的ケアが必要な方の、電源と物品の確保
- 意思疎通に支援が必要な方への、災害時の情報の伝え方
- 通所が止まったときの、ご家族の負担をどう支えるか
- グループホームで職員が出勤できない場合の、夜間の体制
経過措置に注意
居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、重度障害者等包括支援、自立生活援助、就労定着支援、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援、計画相談支援、障害児相談支援、地域移行支援、地域定着支援については、「非常災害に関する具体的計画」の策定が求められていないことから、令和7年3月31日までの間、減算を適用しない経過措置が設けられていました。
訪問系・相談系のサービスを運営されている場合は、自事業所が現在どの扱いになっているかを、指定権者に確認しておくことをおすすめします。
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(計画書そのものの作成代行は行っておりません。研修と訓練の実施・記録の部分をお手伝いします)
まとめ
業務継続計画未策定減算は、療養介護など5サービスで3%、その他で1%。計画を作っただけでは足りず、周知・研修・訓練・見直しまでが求められます。まずは机上訓練を1回、記録を残すところから始めるのが現実的です。
※減算率や対象サービスの区分、経過措置の取り扱いは、サービス種別や自治体によって運用が異なる場合があります。実際の対応は指定権者にご確認ください。