介護福祉士を取ると仕事はどう変わる?現場でできることの広がり

資格を取るかどうか、迷っている人へ

介護の現場で数年働いていると、「そろそろ介護福祉士を取ったほうがいいのかな」と考える時期が来ると思います。無資格や初任者研修だけで働いている人も、実務者研修まで終えている人も、次の一歩をどうするか迷うタイミングです。

ただ、資格を取ったら具体的に何が変わるのかは、意外とはっきり教えてもらえないことが多いのではないでしょうか。給与が上がるらしい、というざっくりした話は聞いても、日々の仕事のどこがどう変わるのかまでは見えにくいものです。今回は、給与の話は断定せずに、できることの広がりと現場での役割という切り口で考えてみます。

任される仕事の範囲が変わる

介護福祉士は国家資格です。無資格や研修だけの立場と比べて、法律上や事業所の運営基準の中で、任せられる業務の範囲が広がる場面があります。たとえば喀痰吸引などの医療的ケアは、介護福祉士であることに加えて別の研修や登録が必要になりますが、その前提として資格を持っていることが選択肢を広げる土台になります。

また、事業所によっては、サービス提供の記録や申し送りの中心的な役割、新しく入った職員への指導係、他職種との連携窓口といった仕事が、介護福祉士を持っている人に回ってくることがあります。これは制度で決まっているというより、事業所の運営上の判断によるものですが、資格があることで「任せやすい」と見てもらえる場面が増えるのは実感としてある人も多いと思います。

利用者やご家族への説明を求められる場面でも、資格の有無は関係してきます。介護福祉士は、専門的な知識をもとに利用者やご家族に助言を行うことも業務のひとつとされています。日々のケアの中で「なぜこの方法でお手伝いしているのか」を説明する場面は誰にでもありますが、資格を持っていることで、その説明に対する周囲の受け止め方が変わることもあります。

できることが増えるという実感のほうが大きいかもしれない

資格を取って一番変わるのは、任される仕事の量よりも、自分の中の「これでいいのか」という迷いが減ることかもしれません。

実務経験の中で身につけてきたやり方が、資格取得のための勉強を通じて「なぜそうするのか」という理由とつながっていく感覚があります。たとえば体位変換ひとつをとっても、経験でなんとなく覚えていた手順が、体の仕組みや介助の原則と結びついて理解できるようになると、同じ作業でも自分の中での納得度が変わってきます。

これは利用者への対応の幅にもつながります。決まった手順どおりに動くだけでなく、その方の状態に合わせて少しやり方を変える判断がしやすくなる。資格取得の勉強は、こうした判断の土台を整える意味合いが大きいと感じています。

新しく入ってきた職員に教える場面でも、この違いは出てきます。経験だけで教えると「こうするものだから」という説明になりがちですが、根拠を持って説明できると、教わる側の理解も進みやすくなります。介護福祉士を持っている人がチームの中で自然と相談役になっていくのは、こうした積み重ねによるものだと思います。

試験勉強と現場の忙しさをどう両立するか

介護福祉士の資格を目指すとなると、次に気になるのは試験勉強の時間をどう確保するかだと思います。夜勤明けで疲れている日もあれば、シフトの都合で勉強どころではない週もあります。受験資格については実務経験年数や研修の修了などいくつかの要件があり、詳しくは公式の案内をご確認いただきたいのですが、いずれにしても働きながらの受験勉強になる人がほとんどです。

まとまった時間を取るのが難しい場合は、隙間時間に少しずつ知識を積み上げていくやり方が現実的です。福ひろばラーニングでは、介護福祉士国家試験の一問一答を1,000問用意していて、20問までは無料で試すことができます。休憩時間や通勤の合間に、7分で読み終わるコースを一つずつ進めていくような感覚で使えるので、まとまった勉強時間が取れない人でも続けやすい形になっています。読むかたちのeラーニングなので、動画を見る環境がなくても、スマートフォンがあればどこでも取り組めます。

勉強のやり方は人それぞれですが、現場で得た経験と、試験勉強で確認する知識がつながっていく感覚を持てると、暗記だけの勉強よりも頭に残りやすいと思います。すでに現場で日々やっていることの理由を、あらためて言葉で確認していくような気持ちで取り組むと、負担も少し軽くなるかもしれません。

まとめ

介護福祉士を取ることで、任される業務の範囲が広がったり、利用者やご家族への説明を求められる場面が増えたりします。それ以上に大きいのは、自分がやっていることの理由を理解できるようになり、判断や説明に自信が持てるようになることだと思います。給与がどう変わるかは事業所によって差があり断定できませんが、できることが広がるという実感は、多くの人が持てるものではないでしょうか。忙しい毎日の中で少しずつでも勉強を進めていければ、資格取得はきっと現実的な目標になります。

出典・参考

▶ 介護福祉士国家試験(社会福祉振興・試験センター)

▶ 令和6年度介護報酬改定について(厚生労働省)

※試験の日程・受験資格・出題範囲は年度によって変わります。必ず公式の案内をご確認ください。

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この記事の監修
監修者 塙 啓之
塙 啓之はなわ ひろゆき
株式会社はなひろ 代表取締役

介護業界で25年以上、現場・介護施設の管理者・ケアマネジャー(介護支援専門員)を経験。2013年に株式会社はなひろを設立し、福島県でデイサービスなどの介護事業所を運営。一般社団法人 全国介護事業者連盟 福島県支部 副支部長。現場と経営の両方の視点から、福ひろばラーニングの全コース・記事を監修しています。

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