介護福祉士試験「介護の基本」を得点源にする勉強法と身体拘束3要件の覚え方

夜勤明けにテキストを開いて手が止まる科目

夜勤明けや休憩時間にテキストを開いて、まず手が止まるのが「介護の基本」だという方は多いのではないでしょうか。範囲が広く、介護保険制度の歴史から倫理、身体拘束、虐待防止まで一通り出てきます。どこから手をつければいいのか分からないまま、結局テキストを閉じてしまう。これは珍しいことではありません。

ただ、この科目は実は得点を伸ばしやすい科目でもあります。暗記しないと解けない数値や歴史の問題もありますが、出題の軸になっている考え方自体はそれほど多くありません。身体拘束の3要件のように、毎年のように形を変えて問われる原則をいくつか押さえておくと、初見の問題文でも「これはあの考え方の応用だ」と気づけるようになります。

身体拘束の3要件を現場の感覚とつなげて覚える

身体拘束の3要件は、切迫性・非代替性・一時性の3つです。言葉だけを暗記しようとすると、試験のときに順番や意味が入れ替わってしまうことがあります。そこで、現場で実際に判断する場面を思い浮かべながら整理してみると定着しやすくなります。

切迫性は、本人や周囲の生命または身体が危険にさらされる可能性が著しく高いことです。「危ないから念のため」ではなく、差し迫った状況かどうかが問われます。非代替性は、身体拘束以外に代わる方法がないことです。声かけの工夫や見守りの体制を変えるなど、ほかの手段を検討し尽くしたうえでの最後の選択肢であるという位置づけです。一時性は、必要な時間に限られていることです。一度行った拘束を漫然と続けることは認められません。

この3つはどれか1つでも欠けると要件を満たしません。試験問題では「切迫性と非代替性は満たしているが一時性の検討がされていない」というような事例が出され、要件のどこが抜けているかを見抜かせる形で問われることがあります。3つをセットで、かつ「どれか1つでも抜けたらアウト」という関係性で覚えておくと、事例問題への対応力が上がります。

同じように、身体拘束だけでなく虐待防止や倫理綱領に関する原則も、言葉の丸暗記ではなく「何のためにその決まりがあるのか」という背景とセットで押さえておくと、問題文の言い回しが変わっても対応できます。テキストの太字部分だけを追うのではなく、その前後に書かれている理由の説明にも目を通しておくことをおすすめします。

一人で勉強を続けるための小さな工夫

現場で働きながらの勉強は、まとまった時間を取ることが難しいという悩みがついて回ります。休憩時間の10分、通勤電車の中、子どもが寝たあとの短い時間など、細切れの時間をどう使うかが勝負になります。

そうした細切れの時間には、一問一答形式で知識を確認する方法が向いています。1問ずつ答えを確認しながら進められるので、テキストを広げる場所がなくても取り組めます。福ひろばラーニングでは、介護福祉士国家試験の一問一答を1,000問用意していて、20問までは無料で受験対策として試すことができます。身体拘束の3要件のような頻出の原則が実際にどんな問われ方をするのか、短い時間で確認してみるのも一つの方法です。読むかたちのコースも7分で読み終わる長さでそろえているので、介護の基本の考え方を整理し直したいときに使いやすいと思います。

間違えた問題は、その場で正解を覚えるだけでなく、「なぜその要件が欠けているのか」をもう一度テキストに戻って確認すると、記憶に残りやすくなります。一問一答は手軽な分、流し読みになりがちなので、間違えた問題こそ少し立ち止まって理由を確認する習慣をつけておくと効果が違ってきます。

完璧を目指さず、頻出の原則から固める

「介護の基本」の全範囲を完璧に仕上げようとすると、時間がいくらあっても足りません。限られた勉強時間の中では、身体拘束の3要件のように繰り返し出題される原則から優先して固めていくほうが現実的です。細かい数値や制度の変遷は、公式の案内や最新のテキストで確認しながら少しずつ補っていけば十分です。制度の数値や受験資格については年ごとに変わることもあるため、詳しくは公式の案内をご確認ください。

勉強の順番に正解はありませんが、頻出の原則を先に固めてから周辺知識を広げていくほうが、途中で心が折れにくいという声もよく聞きます。自分のペースで、できるところから積み重ねていくことが、結局は合格への近道になるのではないかと思います。

まとめ

「介護の基本」は範囲が広く感じられますが、身体拘束の3要件のように繰り返し問われる原則を先に押さえることで得点源に変えられる科目です。丸暗記ではなく、現場の判断場面とつなげて理解すると定着しやすくなります。細切れの時間には一問一答などを使いながら、間違えた箇所の理由を確認する習慣を続けていくことが、着実な力につながります。

出典・参考

▶ 介護福祉士国家試験(社会福祉振興・試験センター)

▶ 高齢者虐待防止法に基づく対応状況等に関する調査結果(厚生労働省)

※試験の日程・受験資格・出題範囲は年度によって変わります。必ず公式の案内をご確認ください。

──────────

📚 福ひろばラーニングは、介護・障がい福祉で働く方のためのeラーニングです。7分で読み終わるコースに加えて、介護福祉士国家試験の一問一答を1,000問収録しています。

▶ 受験対策を無料で試す(20問)

▶ 個人会員のご案内(月500円・7日間無料)

※お勤め先で福ひろばラーニングを導入済みの方は、そのままご利用いただけます。

──────────

この記事の監修
監修者 塙 啓之
塙 啓之はなわ ひろゆき
株式会社はなひろ 代表取締役

介護業界で25年以上、現場・介護施設の管理者・ケアマネジャー(介護支援専門員)を経験。2013年に株式会社はなひろを設立し、福島県でデイサービスなどの介護事業所を運営。一般社団法人 全国介護事業者連盟 福島県支部 副支部長。現場と経営の両方の視点から、福ひろばラーニングの全コース・記事を監修しています。

会社概要を見る →
← ブログ一覧へ