新人研修は入職3か月で何を記録する?誰がどう書くか整理する
入職3か月、気づけば記録が残っていない
新人が入って最初の1〜2週間は、だれもが丁寧に教えます。送迎の同乗、記録の書き方、申し送りの聞き方。ところが1か月を過ぎたあたりから、現場は「教える」から「見守る」に変わっていき、気づくと研修記録だけが止まっている、ということはないでしょうか。
運営指導の場面で「新人の育成はどうしていますか」と聞かれたときに、口頭では説明できても、記録として出せるものが初日のオリエンテーション資料だけ、というケースは珍しくありません。新人研修は、入職から3か月のあいだに「何を」「誰が」「どう記録するか」をあらかじめ設計しておかないと、現場の忙しさに流されてしまいます。
この3か月は、新人が独り立ちするかどうかの土台になる時期でもあります。設計と記録をセットで考えておくことが、本人のためにも事業所のためにも必要です。
1か月・2か月・3か月で区切って考える
3か月をひと続きで考えると計画が曖昧になりやすいので、1か月ごとに「何を確認するか」を分けておくと整理しやすくなります。
最初の1か月は、基本的な業務の型を教える期間です。記録のつけ方、申し送りのルール、感染症対策や身体拘束に関する基礎知識など、事業所として必須とされている研修項目をひととおり学んでもらいます。この段階の記録は「いつ・何のテーマを・誰が教えたか」という実施記録で十分です。
2か月目は、教わった型を実際の業務の中で使ってみる期間です。ここで大事なのは、新人本人が「できた」と思っていることと、指導する側が見て「できている」と判断することの間にズレがないかを確認することです。チェックリストを使って、項目ごとに本人の自己評価と指導者の評価を並べて記録しておくと、あとで振り返るときに差がわかりやすくなります。
3か月目は、独り立ちの判断に向けた確認の期間です。単独で対応できる業務の範囲を決め、どこまでを一人で任せ、どこから先輩に相談するかの線引きを文書にしておきます。この線引きがないまま「もう3か月経ったから」という理由だけで独り立ちさせてしまうと、新人も先輩も不安なまま業務が進んでしまいます。
いずれの段階でも、記録に残すのは「実施した」という事実だけでなく、「何を理解できて、何がまだ不安か」という中身です。これがあることで、次の1か月の指導内容を具体的に組み立てられますし、運営指導でも育成の過程として説明がしやすくなります。
誰が書くか、管理者とOJT担当の役割を分ける
研修記録は、すべてを管理者が書く必要はありません。日々の指導記録は、実際に新人と組んで動くOJT担当が書くのが自然です。その日に教えた内容、新人の反応、次に見ておきたい点を簡単なメモ程度で残してもらいます。
一方で、1か月ごとの振り返りや独り立ちの判断は、管理者が確認し、記録として残す役割を持つのが望ましい形です。OJT担当の日々のメモを、管理者が月に一度まとめて見る機会を作っておくと、現場任せにならず、育成の進み具合を組織として把握できます。
役割を分けておかないと、忙しいOJT担当の負担が大きくなりすぎたり、逆に管理者が現場の様子をつかめないまま3か月が過ぎてしまったりします。誰が何を、いつまでに書くのかを、新人を迎える前の段階で決めておくことが、記録を継続させる一番の近道です。
この期間に使う基礎知識の研修については、業務の合間に少しずつ進められる形を取り入れている事業所もあります。福ひろばラーニングは読むかたちのeラーニングで、7分で読み終わるコースを受講できるので、現場の合間に新人が自分のペースで基礎知識を押さえる場面に使いやすい作りになっています。OJT担当が付きっきりで教える時間が取りにくいときの、補助的な位置づけとして考えておくとよいと思います。
まとめ
新人研修は、入職から3か月を1か月ごとに区切り、何を確認するかをあらかじめ決めておくことで、記録が途切れにくくなります。日々の指導記録はOJT担当が、月ごとの振り返りと独り立ちの判断は管理者が担うという役割分担を決めておくと、現場任せにならず続けやすくなります。記録は「実施した」事実だけでなく、理解度や不安な点まで残しておくことが、次の指導につながります。
出典・参考
※制度の取り扱いは改定や自治体の運用で変わることがあります。実際のご対応は指定権者にご確認ください。
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