研修の受講率が上がらない事業所へ、督促をやめて変える届き方と時間
毎月月末になると、研修の未受講者リストとにらめっこして、朝礼で「今月中にお願いします」と伝える。それでも締切間際にまとめて駆け込む職員が半分、結局受けずに月をまたぐ職員が数名。管理者や教育担当の方なら、こうした光景に心当たりがあるのではないでしょうか。
督促を強めても、受講率はなかなか上がりません。声のかけ方や回数の問題ではなく、そもそも研修の情報が「届くタイミング」と「読む時間の取り方」が、現場の働き方に合っていないことが多いためです。今回は、督促に頼らずに受講率を上げる視点を整理します。
督促を重ねても受講率が上がらない理由
督促は、受け手にとって「催促されている」という負担感だけを増やしがちです。特に非常勤や夜勤帯で働く職員は、出勤日に事務所へ立ち寄る時間が限られています。朝礼や掲示板での声かけは、そこに居合わせなかった人には届きません。結果として、同じ人に何度も個別で声をかける状態になり、教育担当の負担も増えていきます。
もう一つの理由は、研修を「まとまった時間が必要なもの」として位置づけていることです。30分、1時間という単位で時間を確保しようとすると、業務の合間には組み込みにくく、結局「今度でいいか」と後回しになります。督促の回数を増やすより、届き方と時間の単位を見直すほうが、実際の受講行動につながります。
「届き方」を変える:本人に直接、必要なタイミングで
まず見直したいのは、情報が本人のところまで直接届いているかどうかです。掲示物や朝礼での口頭連絡は、その場にいなければ伝わりません。出勤日がそろわない事業所では特に、個々の職員が自分のスマートフォンやタブレットで、いつでも研修の案内を確認できる状態にしておくことが重要です。
また、届けるタイミングも見直しの余地があります。月末にまとめて「今月分をお願いします」と伝えるのではなく、配属直後や異動直後、新しい加算要件が動き出したタイミングなど、業務上「今知っておく必要がある」場面に合わせて届けると、受講の動機づけが自然に生まれます。研修を「義務としてこなすもの」から「今の仕事に関係があるもの」に位置づけ直す、という発想です。
督促の代わりに、未受講者にだけリマインドが自動で届く仕組みを使っている事業所もあります。教育担当が一人ひとりの受講状況を確認して声をかける手間が減り、督促そのものが減るという副次的な効果もあります。
「時間の取り方」を変える:まとまった時間ではなく隙間時間で
もう一つの見直しポイントは、研修を受ける時間の単位です。1時間のまとまった時間を確保しようとすると、業務の隙間には収まらず、結局後回しになります。休憩の合間や、送迎の空き時間、夜勤の記録が一段落したタイミングなど、5分から10分程度の隙間時間で完結できる単位に分けておくと、受講のハードルが下がります。
福ひろばラーニングは、読むかたちのeラーニングで、1コースを7分程度で読み終わる設計にしています。動画を再生する環境や音を出せる場所を選ばず、テキストを読んで理解する形式のため、休憩室でも詰所でも、短い時間で受講を終えられます。まとまった研修時間を業務調整して確保するのではなく、日常の隙間に受講を組み込むという考え方です。受講記録も自動で残るため、誰がいつ受けたかを教育担当が個別に確認して回る手間も減ります。
時間の単位を変えると、督促の内容も変わります。「今月中にお願いします」ではなく「休憩中の5分でも大丈夫です」と伝えられるようになり、受け手の負担感も下がります。
まとめ
研修の受講率が上がらないときは、督促の回数や言い方を変えるより先に、情報の届き方と受講にかかる時間の単位を見直すことが近道です。本人に直接、必要なタイミングで届け、隙間時間で完結できる単位にしておけば、督促そのものが減っていきます。まずは今月の未受講者に、いつ・どこで研修の案内が届いているかを確認するところから始めてみてください。
出典・参考
※制度の取り扱いは改定や自治体の運用で変わることがあります。実際のご対応は指定権者にご確認ください。
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